自動演奏機能の利用という目的で当スタジオを選ばれる方が増えてきました。あらかじめ確認・準備しておくポイントを書いておきます。

ピアノのコントロールユニットはYAMAHA PPC500RHという型番で、記録メディアはフロッピーディスクのみでUSB端子はありません。具体的な機能が知りたい方のために、本稿末尾に取扱説明書へのリンクをつけておきます。バックパネルは以下のようになっています。

外部との入出力は、DIN形状のMIDI IN/OUTまたはシリアル接続(専用ケーブルが必要)という、今となっては古い仕様です。
USB端子が無いので、コントロールユニットのみでは、USBメモリ上のファイルを直接読み込んだり、USBメモリに演奏データを直接書き込んだりできません。USBメモリ上のファイルを扱う場合は、PCをスタジオに持ち込んでいただき、後述するようにUSB-MIDIあるいは直接MIDIインタフェース経由でピアノと演奏データのやりとりをする必要があります。
また、本機はプロフェッショナルモデル特注ですので、XPモードが利用できます。微妙なニュアンスが表現できますので微妙なタッチやテンポの揺れるクラシックの演奏での再現性が上がります。一方、データが極めて多くなりますので外部にPCを接続してMIDI記録・再生する使い方では推奨いたしません。
当スタジオの自動演奏ピアノでできること
ピアノ本体のコントロールユニットだけでできること
- お客様自身がスタジオ内でピアノを演奏された内容を記録・再現(コントロールユニット内のメモリーに保存し、利用終了時に消去)
- YAMAHAが自社の自動演奏ピアノ用に発売していた演奏データを収録したフロッピーディスク(お客様ご自身が購入されたもの)をお持ち込みになって自動演奏させること
- 他所にあるYAMAHA製のフロッピーディスク採用の自動演奏ピアノで記録したフロッピーディスクの当スタジオでの自動演奏、あるいは当スタジオで記録したフロッピーディスクの他所での自動演奏
- ボトルキープのようにフロッピーディスクを当スタジオに預けることにより、今回記録した演奏内容を次回ご利用のときに再現すること(たとえば、アンサンブル練習をしているがピアニストが次回欠席する場合など)
外部にPCなどを接続してできること
- 著作権フリーのMIDIデータをPCから出力し、ピアノの鍵盤やペダルを動かして演奏させること
- お客様お持ち込みのPCのMIDIインタフェースにピアノのMIDI IN/OUT端子を接続し、ピアノの演奏をPC上のDAWソフトに記録したり、それを再生してピアノを動かして演奏させること
- あらかじめお客様がDAWなどで打ち込み作成してあるMIDI演奏データを使って生ピアノを自動演奏させること
鍵盤やペダルを使って演奏した内容はMIDI-OUT端子からリアルタイムで送り出され、外部からMIDI-IN端子に入力された内容に従って鍵盤やペダルが実際に動き、音が出ます。ただし、電子楽器と違いメカニカル動作には遅延があるため、アンサンブルとタイミングを合わせるためにはMIDI-INに与える信号は実際に発音するより500mSec早く入れてやる必要があります。つまり、DAWソフトなどで、ピアノのトラックだけ500mSec前にずらす必要があります。
PC側にDIN形状のMIDIインタフェースがなく、MIDI IN/OUTをUSB経由で行う場合は、USB-MIDIインタフェースをお持ち込みいただくか、当スタジオにあるiConnectivity の MIDIインタフェースを経由することで、ピアノ側の MIDI端子とお持ち込みのPCのUSB MIDIを仲立ちすることができます。当スタジオのMIDIインタフェースをご利用される場合セットアップが必要ですのでご予約の際お知らせください。
できないこと
- YAMAHAがリリースしている著作権つきのフロッピーディスクの演奏データを再生しながらMIDI-OUT端子からその演奏データを出力すること
- USBメモリを直接コントロールユニットに差し込んで記録・再生
疑問点があれば事前にお問い合わせを
なお、疑問の点がありましたら、お問い合わせ または、Phone:090-2161-4365へお電話ください。
取扱説明書(YAMAHAのサイト)
サイレントアンサンブルピアノ グランドピアノ 【PPC500R/PPC500RH】 取扱説明書(ZIP, 13.2MB) 接続方法、操作方法、メディアの互換性、記録再生の方法、MIDI設定などについての説明です。
サイレントアンサンブルピアノ グランドピアノ 【PPC500R/PPC500RH】 プロフェッショナルモデル特注取扱説明書(PDF,2.1MB) – プロフェッショナルモデルで付け加えられたXPモードの説明が主です。